SFオールタイムベスト100@SF本の雑誌

 やっぱりSFファンなので「SF本の雑誌」は購入。そのSFオールタイムベスト100の話。横並びのSF百選のような形式ではなく作品の順位をつける方が盛り上がるが、それには多くの人が投票して得票数を物差しにするというのが公平なはず。ただそうして選ばれるベストは、いくらプロや目利きの点数配分を多くしたりなどの工夫をしても結局はこれまであったものと変わらないありきたりのベストになってしまう。シリーズものは全体と個々の作品で投票が割れたり、多作な人気作家も投票が割れたりするし、新しい作品の投票が伸びにくいなんていう問題も避けられない。そこで、なんとかこれまでにないバランスの良いカッコいいベストを作りたいということで、エイヤっと三人の合議で決めてしまうことにしたという本末転倒ぶりがなんとも可笑しい。狙いは「他人に見せて恥ずかしくないカッコいいベスト100」ってあたりの様な気がするんだけど、それはそれでちょっと変だけどね(一人で選ぶというのならともかく)。まあお遊びとして割り切ると、結構カッコいいベストになってる気はする。『時は準宝石の螺旋のように』『ストーカー』が20位以内に入って、<魔王子>シリーズや『バケツ一杯の空気』が入っているところとか、海外・日本とも新しめの作品が多いところとか。バラードが『ヴァーミリオン・サンズ』なのはやや弱い感じがするけど。で、これに連動したSFファン度調査SF本の雑誌オールタイムベスト100、48作でした。半分以下か。シリーズものと日本の新しいものを特に読んでいないことが分かった。あとたぶん全然駄目だろうと思っていたホラーマニア度調査もやってみたが、わずか12作。案の定玉砕したが、二桁いってとりあえず良かった。また修行を積みまする。ところで‘SF大将 特別編’はやっぱり面白かったよ。水ネタがさりげなく入ってるところが素晴らしい。

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ベストSF2008投票

 いつもお世話になっている森下一仁先生の‘惑星ダルの日常’恒例ベストSF2008の投票に参加。順不同で5作あげました。

○『限りなき夏』 クリストファー・プリースト
○『夏の涯ての島』 イアン・R・マクラウド
○『蒸気駆動の少年』 ジョン・スラデック
○『20世紀の幽霊たち』 ジョー・ヒル
○『ハーモニー』 伊藤計劃

 『時間封鎖』『TAP』『スプーク・カントリー』は間に合わず。有難いことに昨年も短編集が充実していたので、どうせなら『ハーモニー』の代わりに『虚構機関』を入れて全部短編集にしても良かったかしら。締め切りは2/22ですのでお忘れの方はお早めに!

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恒例だから

 リンクしときましょう。メッタ斬り芥川賞・直木賞予想。さてどうなりますか。
 ちなみに年が明けてからミステリチャンネルの‘闘うベスト10 2008’をみたんだけど、やっぱり面白かった。ドサクサにまぎれて『ディスコ探偵水曜日』が1位になっちゃう国内編が特に。

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ベストSF2007

  さて今年もお世話になってる森下先生のところの「ベストSF2007」の投票をしました。

1.『双生児』クリストファー・プリースト 2点
2.『虐殺器官』伊藤計劃 1点
3.『輝くもの天より堕ち』 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 0.667点
4.『ゴーレム100』 アルフレッド・ベスター 0.667点
5.『Self-Reference ENGINE』 円城塔 0.667点  

 1位はこれしかないでしょ!ずっとプッシュしてきたし!そうそう国書刊行会・未来の文学から3月刊行予定の『限りなき夏』も楽しみだなあ。短編も面白いからみんなで買おう!それから『大失敗』を入れられなかったのはちょっと残念。黄金の年かどうかはともかく、それだけ豊作だったのは間違いない。
 2月24日24時までなのでSFファンの方々まだ間に合いますよ!

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たら本40

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 たらいまわし 本のTB企画、第40回目「一冊たちブログ」のタナカさん主催。お題は『こたつで読みたいバカバカしい本』。
 まだ2回目の参加ですが、どんな本で何冊でもいいので参加しやすいですね。
SFファンとしては当然ぶっとんだ話、バカバカしい話は好きですねえ。というわけでまたSF中心になってしまった。とにかく最初に思い出したのが・・・

・「氷になった男」 かんべむさし (たしか)『建売住宅温泉郷』収録
 カフカの「変身」のパロディ。主人公の名前が<グレゴール・ザムザ>ならぬ<水凍る寒さ>なんだからもう最高。一生忘れらない駄洒落である。ただ残念なのは、最近は古典新訳文庫もそうだが<グレーゴル>という表記になっており、この駄洒落の楽しさが半減しているのが惜しい。
・「ボール箱」 半村良 『75年日本SFベスト集成』収録
 こちらは氷ではなく段ボール箱が主人公である。段ボール箱の気持ちが存分に描かれた小説などという信じがたいほどバカバカしいアイディアが形になったこの凄さ!
・「使者」 星新一 『さまざまな迷路』収録
 これもベスト集成に収められていた。このシリーズで短編好になったのかもしれない。これまたわずか2pの爆発的な破壊力のナンセンスショートショートである。
・『内宇宙への旅』 倉阪鬼一郎
 当方クラニー初心者である。何気なく手に取ったこの本のものスゴーくアホらしい仕掛けに卒倒しそうになった。いやあ最高。さらにクラニー先生を探求しなくては。
・「ベムがいっぱい」 エドモンド・ハミルトン 『世界ユーモアSF傑作選1』収録
 さて海外もの。1942年作ということで先駆性も評価される名作だが、基本的には酒場ノリの冗談が発端だろう。妄想ばっかり繰り広げているSFファンに猛省を促す有難い教訓譚である(??)。
・「象が列車に体当たり」 ウィリアム・コツウィンクル 『狼の一族』収録
 最後はやっぱり(ワンパターン?)異色作家短篇集から。バカバカしいという意味では『エソルド座の怪人』の「トロイの馬」(レイモン・クノー)も負けてないんだが、馬より象の方が大きいし列車に体当たりしてくれるし(何の差?)。とにかくタイトルどおりというかなんというかなんとも変な話なのである。 

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たら本『夢見る機械』に参加

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 たらいまわし式・本のトラックバック企画、略して「たら本」。抜群にセンスの良いチョイスと仔細な解説で役立ちまくりのユニーク本紹介サイト、‘奇妙な世界の片隅で’kazuouさん担当の第39回のテーマは『夢見る機械たち』。不思議な「道具」や「機械」を扱った作品、ということでこれはSFファンにぴったりな企画。というわけで、これまでは読んでいるだけだったが、ちょっと遅れて初参加。あまりSFSFした、時間や空間をコントロールするようなものではなく、どことなく古めかしいというか、歯車なんかが使われていそうな(?)ものを選んだ(その方が<機械>っぽい気がしたので)。あと道具ものも少々。

 
・「変種第二号」  『パーキー・パットの日々』 フィリップ・K・ディック
 機械といえばディック。変な機械、恐ろしい機械、かわいい機械・・・。これは恐ろしい殺人機械、兵器の話。人間と区別がつかない兵器が忍び寄る。アメリカとソ連の戦争という設定は時代を感じさせるが、提示されているものは今や現実のものとなっている。

・「どんがらがん」  『どんがらがん 』 アヴラム・デイヴィッドスン
 こちらは兵器でもなんだか牧歌的。<どんがらがん>とも<山鉾>ともいわれる大砲を転がして恐喝をしている大砲組が、なんだかおかしい。

・「スターズのスタジオ5号」  『ヴァーミリオン・サンズ』 J・G・バラード
 初期バラードの比較的ストレートなSFアイディアもので、詩を作る機械<詩歌編集装置(ヴァーストランスクライバー)>の話。作られた詩がテープとなって舞うという、ややレトロなイメージも今となってはむしろ味わい深い。

・「庭園列車」  『隠し部屋を査察して 』 エリック・マコーマック
 今度はやたらとスケールのでかい列車の話。なにしろ庭園に行くのではなく、庭園がある列車なのだ。いや庭園どころか森だとか大河とか大自然がそのままある列車なのだ。こんな大ボラを機械の話といってしまってよいのか?という気もするが、二部に分かれたこの話の第二部には「機械」というタイトルがついているのである。

・「寿限無、寿限無」  『どろぼう熊の惑星 』 R・A・ラファティ
 さらにスケールの大きい話、世界のはじまりの話である。何せ、天使が猿にタイプライターを打たせるのである。何のこっちゃ?という方もぜひぜひご一読あれ。

・「プリティ・マギー・マネーアイズ」(ハーラン・エリスン) 『ベータ2のバラッド 』若島正編
 スロットマシンが主役。ニューウェーヴだとかゴースト・イン・ザ・マシーンだとかいうことも出来るかもしれないが、つまるところ男と女の‘実演!夜のヴィブラート’( Oldies but Goodies)な話である。もうどろどろ。

・「時計収集家の王」 『壜の中の手記 』 ジェラルド・カーシュ
 腕のいい時計職人が、国王から自身の身代わりの人形作りを依頼されるが・・・。それほど珍しい話じゃないんだけど、語り口というかいい味なんだよね。

・「ぬいとり」  『太陽の黄金の林檎 』 レイ・ブラッドベリ
 こちらは道具もの。針、糸といったありふれた道具による刺繍のシーンは息をのむほどに美しく、それらがラストに収束していく、あまりに見事なわずか7Pの名品。

・「テーブル」(ウィリアム・トレヴァー) 『棄ててきた女』 若島正編
 最後は普通小説で。家具商が買ったテーブルに関するひと悶着。驚くようなことが起こるわけではないのだが、静かな余韻が素晴らしい。

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ベストSF2006

 お世話になっている森下一仁先生のところの「ベストSF2006」に今年も投票。

1.「デス博士の島その他の物語」 ジーン・ウルフ 2点
2.「ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉」 飛浩隆 1.5点
3.「ベータ2のバラッド」 若島正編 1点
4.「グラックの卵」 浅倉久志編 0.5点

 持ち点は一人5点で、全部で5作まで。点数配分がひとつのポイント。このようなブログのタイトルをつけているのでジーン・ウルフに思い入れがあるのは隠しようもないけど、読み取れているかどうかは別。「デス博士の島その他の物語」も読了できているという実感が伴わなかったため何点入れようか迷ったが、ウルフの場合何回読んでも読了とはならないだろうと考え、好みを優先して一番多い点にした。新しいものが2.だけだけど、あまり読んでいないのも事実だな・・・。2/25 24時までなので、SFファンの方まだ投票に間に合いますよ!

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「あ~ん」を好きな短編で埋める

流行遅れなのは承知の上で、短編でやってみた。                                              
あ 雨(サマセット・モーム)
い 石の育つ場所(リサ・タトル)
う  宇宙の探求(バリントン・J・ベイリー)
え エミリーにバラを(ウィリアム・フォークナー)
お 終わりの日(リチャード・マシスン)
か 完全な真空(スタニスワフ・レム)
き 木は我が帽子(ジーン・ウルフ)
く クリアリー家からの手紙(コニー・ウィリス)
け ゲーム(ドナルド・バーセルミ)
こ 午前四時五分
  (ポール・オースター「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」より)
さ さあ、みんなで眠ろう(アヴラム・デヴィッドスン)
し 死神と独身女(トマス・M・ディッシュ)
す スペシャリストの帽子(ケリー・リンク)
せ ゼロで割る(テッド・チャン)
そ その名は悪魔(ヘンリー・カットナー)
た ただ一点に(イタロ・カルヴィーノ)
ち 血をわけた子供(オクテイヴィア・バトラー)
つ 月の消失に関する説明(ジョン・スラデック)
て 天界の眼(ジャック・ヴァンス)
と  時計収集家の王(ジェラルド・カーシュ)
な なんでも箱(ゼナ・ヘンダースン)
に にせもの(フィリップ・K・ディック)
ぬ 盗まれた身体(H・G・ウェルズ)
ね 猫を描いた男(マイケル・マーシャル・スミス)
の ノヴェルティ(ジョン・クロウリー)
は はらわたー聖ガット・フリー語る(チャック・パラニューク)
ひ ビアンカの手(シオドア・スタージョン)
ふ Press Enter■(ジョン・ヴァーリイ)
へ ベムがいっぱい(エドモンド・ハミルトン)
ほ 忘却の川の麗らかな岸辺(アーウィン・ショー)
ま 魔性の恋人(シャーリイ・ジャクスン)
み みっともないニワトリ(ハワード・ウォルドロップ)
む 昔を今になすよしもがな(アルフレッド・ベスター)
め メンゲレ(ルーシャス・シェパード)
も 燃える脳(コードウェイナー・スミス)
や 闇の天使(エド・ブライアント)
ゆ 誘拐(グレッグ・イーガン)
よ よみがえった男(メアリー・シェリー)
ら ラットの脳(マイケル・ブラムライン)
り リンゼイと赤い都のブルース(ジョー・ホールドマン)
る 流刑地にて(フランツ・カフカ)
れ レインバード(R・A・ラファティ)
ろ 老嬢と猫(モーリス・ルヴェル)
わ わが内なる廃墟の断章(フィリップ・ホセ・ファーマー)

一応奇妙なテイストを重視したつもり。
苦し紛れにヒロイックファンタジーも入ってるし、まあ結局SF作家中心だけど。
ナショナル・ストーリー・プロジェクト」はいわゆる素人投稿物で、〈実際にあった話〉ということになるが、信じられないような話や忘れがたい話が並び、短編愛好家にもおすすめ。
ショーのは記憶を失っていく人の話で何故か印象に残ってる。
それにしても
翻訳作品集成 SF/Mystery/Horror Translation List

は偉大。お世話になりました。

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06年版オールタイムベストSF

自己紹介代わりに2006年版SFMオールタイムベストSFに関するもの。
↑ハヤカワネタばっかですが、そのうち話題が広がっていく予定(^^;)。

◎その一 自分の投票内容 カッコ内は全体の結果
 ◇翻訳 ○長編1.ソラリス(1位)
        2.クラッシュ(圏外)
        3.暗闇のスキャナー(圏外)
        4.新しい太陽の書(12位)
        5.宇宙消失(25位)
     ○短編1.しあわせの理由(1位)
        2.マザー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ
         (圏外)
        3.アジアの岸辺(圏外)
        4.スター・ピット(26位)
        5.わが愛しき娘たちよ(50位)
     ○作家1.ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア(4位)
        2.J・G・バラード(9位)
        3.グレッグ・イーガン(2位)
        4.トマス・M・ディッシュ(圏外)
        5.ジャック・ヴァンス(圏外)
 ◇国内 ○長編1.妖星伝(3位)
        2.復活の日(7位)
        3.戦闘妖精・雪風(9位)
        4.グラン・ヴァカンス 廃園の天使Ⅰ(18位)
        5.‘リング’シリーズ(圏外)
     ○短編1.ある晴れた日のウィーンは森の中にたたずむ
        (圏外)
        2.遠近法(17位)
        3.X電車で行こう(41位)
        4.夜のピクニック(圏外)
        5.梅田地下オデッセイ(13位)
     ○作家1.筒井康隆(2位)
        2.小松左京(1位)
        3.鈴木いづみ(43位)
        4.山田風太郎(圏外)
        5.小林泰三(23位)

◎その二 オールタイムベスト版ファン度調査結果(作成者は細井威男さん。この場を借りて感謝申し上げます。)
  ※上記のオールタイムベストのうちどれだけ読了しているかのアンケート
   偏差値は5/16現在
 ○翻訳SFファン度調査(06年オールタイムベスト版)
   読了31 偏差値58.1

○翻訳SF短篇ファン度調査(06年オールタイムベスト版)
   読了38 偏差値61.8

 ○国内SFファン度調査(06年オールタイムベスト版)
    読了20 偏差値53.3

 ○国内短篇SFファン度調査(06年オールタイムベスト版)
   読了33 偏差値64.9

大した数を読破出来ていないのに、他人と違ったものにしようとして、
バランスを欠いたベスト選びになってゐる。要追試。

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